なんか理由があって赤井という人間を亡き者にするため三度目の本気偽装死してFBIが葬式挙げて出席者一同ガチで悲しんでるのをすまんな…って目でこっそり伺ってるんや
死体やら状況やらFBIの本気バックアップ受けてて新一でさえ推理しようがない状態でその死を疑うものは誰もいない優秀なスナイパーを守るための国家プロジェクトなんや

ポツポツ埋めたばかりの墓から人が離れ初めて最後の人を見送ってそろそろ赤井も行こうとしたとき、棺のそばにすっといつの間にか近づいてた人物がおるんや
その人物を見た赤井は足を止めて、せめて彼の気がすむまで付き合ってやろうとその場におるんやけどその人物は手を合わせるでもなく花を添えるでもなくただずーーっと棺の前で佇んでる
ぽつぽつ小雨が降ってきて、その人を濡らしても木の下に移動することもなくただただ立ち尽くしてる

赤井は見てられなくて、車から傘を持ち出すとその人物の元に向かって、もう遅い時間ですからって言いに行くんや
整形して髪も目の色もなんなら骨格も肉付けで変えてまったくの別人になってて、外見からじゃ赤井を赤井だと知ることも連想することもないくらい他人。

そんな赤井見て安室は大きく目を見開いて、小さく驚く
その様子にバレた、と思った赤井は素直に聞くんや


「なんで分かったんだ?」 

「あなたバカでしょ。……分からなかったのに。ただ俺が来てくれないかな、って。そう思ったら本当に誰か来たから、それで驚いただけだったのに」