婆室「…………ん」
ゴソッ
爺井「……どうした?」
婆室「いえ、何か嫌な夢でも見たのでしょう。目覚めてしまいました。あなたまで起こしてしましたか?すみません。」
爺井「いや、大丈夫だ。」
婆室「……夜中は冷える季節になってきましたね」
爺井「起きる時間にはまだ早い。さ、こっちにきてもうしばらく寝るとしよう」
グイッ
ギュッ
婆室「……あなたの腕の中はいつでも暖かいですね。」
爺井「君の為の場所だ。いつでも使ってくれ」
婆室「ふふふ。……ここは一番安心できます」
爺井「俺も君がここに収まっていると安心するよ。前世はひとつだったのかもしれないな」
婆室「ふふ。何言ってるんですか。……それじゃキスできないじゃないですか」
爺井「!そうだな。君とキスできない人生なんて肉のないハンバーガーだ。生きる意味がないな」
婆室「……ハンバーガーに肉はあった方がいいですもんね。また次生まれ変わる時もここに戻ってこれるようにいつでも願いをかけておきます」
爺井「なに俺が必ず見つけ出すから問題ないな」
婆室「出会った頃からですがその自信は本当にどこからくるんですか」
爺井「さ、おしゃべりが過ぎた。もう一眠りしよう。まだ陽が昇らない」
婆室「そうですね」
爺井「抱きしめて感じる君の心音が最高の子守唄だ」