敢高3
「…一度お前の弟が高校生くらいのときにこっちに遊びに来ていてたまたま道であって話をしたことあるんだけどよ。」
意外な繋がりに諸伏は思わず顔を大和の方へと向け話の続きを待った。
「警察になったらこんなことがしたいからどんなことして備えればいい?
とかそんな質問されたな。真っ直ぐな奴だなって思った。」
お前に似ず嫌味がなくて本当に兄弟かよって思ったくらいだよと大和は手のひらのスマートフォンを眺めながらそう言葉を続ける。
「お前に守りたいものがあったようにあいつにも守りたいものがあったんだろう。
その気持ちは大事にしてやれよ結果はどうあれ、な。」
そう告げて顔をあげると目の前の諸伏は目をぱちくりさせながら大和の方を見ていた。
「…なんだよ。」
「敢助くんに諭されるなんて僕もまだまだですね。」
たじろぎながら言葉を発した大和に対して諸伏は目を閉じてふと笑った。
「お前なぁ… あ〜もうなんだ飯いくぞ!蕎麦だ!蕎麦食うぞ!」
「敢助くんはお蕎麦好きですね。…まあたまには付き合いますよ。」
真っ暗な建物の中を足音と時々松葉杖の音が辺りに並んで響いていった。