>>528
 イチロー選手のことが気になって、気になって、初めて自分のお小遣いで本を買った。それが『イチローのすべて』という本だった。
夢中になって読んだ。中学2年生のときのことだった。
 そんなとき、鹿児島にイチロー選手が来た。
 あれは中学3年生のとき。
 1996年4月16日、鹿児島の鴨池球場。ロッテ対オリックスの試合があると聞いて、お母ちゃんにチケットを買ってもらって、友だちと3人で行った。
 まず、シートノックを見て、ぶったまげた。
 肩、強えなぁ。
 試合中、ライトライナーを滑り込みながら捕って、そのままビューンって投げたのも見た。試合が終わって、ファンに追い掛けられたのも見た。
ファンがグラウンドに降りてって、イチロー選手のところへ行ったら、イチロー選手、ピューンって逃げた。それもビックリするほど速かった。
 ホームランも打った。
 おれはちょうど一塁側ベンチのすぐ上の席に座っていた。ヒット2本と、ホームラン。ヒットは伊良部秀輝投手、ホームランは成本年秀投手から打ったらしい。
でもピッチャーが誰かなんて、関係なかった。イチロー選手は細い体をゴムみたいにしならせて、右中間へ特大のホームランを打ったんだ。
 イチロー選手はおれにとっての宇宙じゃなかった。
 もっと、もっと近くに見えた、光だった。


引退についてじゃないけろムネリンがイチローについて書いたやちゅぅ
長いけろしゅげエモくてしゅき