床の上に
猫が
思うがままに肢体を拡げ
惰眠を貪ってゐる

その姿は空き地に
そっと忘れ去られた
誰かのスヌード

しかし私は
そのデッサンの狂いが
へたれ絵師の悲しみに
思えてならないのだ
おお 猫よ
お前の顔と腰の位置は
手足の曲がり方は
一体どうなってゐるのだ

蒸し暑い夜になりそうだ