母親だけから受けつぐ特殊な遺伝
遺伝子そのものにも特殊な機能を持っているものがあります。
それが細胞核以外に存在する唯一のDNAであるミトコンドリアDNAです。
ミトコンドリアDNAは細胞内に数百から数千個あり、らせん構造ではなく環状になっています。
その一部分が生きるためのエネルギー源となるATPという物質をつくる働きをになっています。
通常の遺伝子が父母両方の性質を受け継いでいるのに対して、ミトコンドリアDNAは母親からの性質だけしか伝えません。
ミトコンドリアDNAによって母親からしか遺伝しない身体的な特徴があることも確認されています。
通常、この遺伝は母性遺伝と呼ばれています。
兄弟でも遺伝子は異なる
人間の細胞の中には23組・46本の染色体がありますが、精子と卵子(生殖細胞)には染色体が半分の23本しかありません。つまり、精子と卵子が結合して46本になるようになっているのです。
これは染色体に含まれている遺伝子情報も、父母から半分ずつ均等に受け継いでいることを意味します。
しかし、精子と卵子の遺伝子の組み合わせは無限にあるので、同じ両親から生まれた兄弟がまったく同じ遺伝子になる確率はほぼゼロといえるでしょう。