Cにより束縛の令呪を掛けられたAはCに命じられ敵陣に潜り込んだ
いつものように内部から撹乱しCに情報を送りそしてCの軍を勝利へと導く
いつもと同じように…
短い間とはいえ共に飯を囲んだ仲間笑い掛けてくれたかりそめの相棒……
どんなに暖かな思い出も最後は同じ色で塗りつぶされる
敗北を目前にしてAの裏切りを悟り怒り悲しみそして最後は絶望する彼らの瞳の色に
だから今回相棒となったBとは距離を置こうと思った
Bは不思議な人間だった
掴み所がなく飄々としているのにこちらの空気を察して困っていると伝えずともさっとサポートしてくる
一緒にいて息がしやすいと感じた
Cを目の前にするといつも胸がつかえたように苦しくて上手く息ができなくなる
誉められてもすこしも暖かさを感じないあの目で見つめられるとその場を立ち去りたい恐怖に駆られる
でもBとは…
Bとはあまり言葉を交わさなかった
しかし不思議と一緒にいる時間は長かった
Aがソファーで雑誌を読んでいるとBは無言で隣に腰を下ろしスマホを弄っている
何も言わないけれどAにはBの気配が心地よかった
ただ自分のままでいさせてくれる空間そんなものがずっと欲しかったんだと思い知らされた
ふと肩に重みを感じる
Bは無防備にAに頭を預け寝入っていた
あまりにも自然なその態度にAの胸にはBへの愛しさと同時にちくりとした痛みがさす
「俺はどうせ裏切るのに…」
ボソリと呟く
そっとBの頭をソファーに下ろし苦い顔でAはその部屋を後にした
横たえられたBの瞳は閉じられておらずその顔は常に笑顔のBらしくなく無表情であった
Aは裏切ったけどBにしてやられてでもBがA裏切りものだよーって言わないからそのまま在籍してCが攻めてきたときCを裏切っちゃうけど最終的にはBにやられる