――まず原作に惹かれた部分、ドラマ化しようと思われた経緯からお聞かせください。

縦軸でスケールの大きな事件が、横軸で主人公の一狼と獅郎の関係性が非常に丁寧に描かれていて、
そのミステリーとブロマンス※のバランスの良さにまず魅力を感じました。
タイドラマが日本でも人気ですけれど、そういった男性2人の関係性を美しく描く世界観とハードボイルドなサスペンスという2つが無理なく融合できる、
ありそうでなかった企画ができると思ったんです。

――原作の薫原先生は、実写化のお話にどのような反応を?

とても喜んでくださって、企画立ち上げから現在に至るまで一番の応援団といった感じで関わってくださっています。ドラマ化するにあたって加えたい要素や、原作が完結していない中、
事件の結末といったドラマオリジナルの部分も純粋に楽しみつつご意見くださりながら、原作で大事にされている部分も共有してくださって、強力にバックアップいただいています。

――獅郎から一狼に対する思いや、2人の関係性を描くにあたり、ドラマではどのような意識をされましたか?

原作同様、獅郎はバイセクシャルという設定ではありますが、BL(ボーイズラブ)との線引きは意識しました。
薫原先生も、原作でもそういう描写の入れ方にはとても気を遣っているとおっしゃっていたので、脚本監修の際にご意見を伺っていました。
実写はより生々しくなる分、なおさらその部分は意識しました。

――原作はまだ連載中ですが、ドラマではどのように結末を?

原作が完結していないので、爆破事件の真相はオリジナル要素も入れて展開していきます。
8話以降、一狼と獅郎は完全に同じ目的を持ったバディとして事件を追っていきますので、事件の真相を予想していただきながら、2人の関係性がどう帰結するのかにも注目して見ていただきたいなと思っています。