edmm32 今週水曜日から「みなと商事コインランドリー」(監督担当回5〜8話)がparaviにて先行配信スタートです。
担当回が配信・放送になる前に、お話しておきたかったことが1つあります。
少し長くなりますがご容赦ください。
この作品をお受けする際、葛藤がありました。
それは、同性愛をテーマに扱った作品と、私自身がどのように向き合うべきかということでした。
近年、BL作品が世界的に人気が高まっていること、個人的にも注目していました。
原作を拝読し、人間が互いに愛を共有することの素晴らしさ、同時にその難しさを純粋に描いていると思いました。きっとそこに多くの方々が魅了されているのだと。
だからこそ、作品上の彼らを消費してはいけないという想いがありました。
『誰かを愛することに性別は関係ない』ということをしっかり描きたいと思い、向き合いました。
しかし、一方で現在この国は『誰かを愛することに性別が大きく関係している』という現実があります。
私たちはその事実を知り、受け止める必要があります。
先日の選挙結果。この国の向き合い方。基本的人権の尊重がなされていない実情。
この国で生きている以上、その事実を端に置いて“愛に性別は関係ない尊いもの”とし、それらをフィクションだから、と別個に扱うことはできません。それは彼らを消費することに等しく、マジョリティ側の暴論です。
社会に属する以上、私達はこの国の在り方について知り、考え、向き合うことが絶対に必要であると考えます。
芸術と社会は切っても切り離せません。むしろ繋げていくことで、より良い豊かな幸せや未来をつくることができるはずだと信じております。
そして『他者を愛し、共に生きていく』それらは性別・社会的立場も関係ない、誰にでも等しく与えられる基本的権利だ、と言える未来を作るために私は何ができるのか、ずっと考えております。
それが私がこの作品に関わるうえで、1番お伝えしたかった気持ちです。
(...と少し堅くなりましたが...!)
どうか、少しでも伝わりますよう願います。
そして作品は誰もが経験したことのある、人を愛するときに感じる苦しさや愛しさが詰まっております。愛が全てだね。是非とも今夏楽しんでくださいね☺