名誉棄損罪の構成要件
名誉棄損罪となるには、以下の構成要件を全て満たしていることが必要です。
名誉棄損罪の構成要件
公然と
事実を摘示して
人の名誉を毀損することで
違法性阻却事由がないこと
「公然」
「公然」とは、不特定または多数の者が直接に認識できる状態のことをいいます。
多数が集まる場での発言、不特定の人たちが閲覧可能なインターネット上での投稿や記事、などが該当します。
また、仮に少数に対してであっても、噂が広まる可能性(伝搬可能性)の認識があれば「不特定多数への摘示」と同一視されます。
ネット上の場合には、実際の閲覧数などは関係なく、広まる可能性があることで違法となります。
「事実を摘示」
「事実を摘示」とは、誹謗中傷や侮辱暴言ではなく、具体的な事実内容を示したことをいいます。
真実であるかは問われません。
根も葉もないデマであっても該当します。
「●●さんは●●さんの財布からお金を盗んだ」
「●●は詐欺で逮捕されて刑務所帰りだ」
「●●さんは自宅に大麻を隠し持っていた」
「●●課長は、職場の部下と不倫している」
「人の名誉を毀損」
この場合の「人」には企業などの法人や団体も含まれます。
商品やサービスなどの「物」に対する感想や論評は「名誉棄損」に該当しません。
同定可能性
「人」が対象ですので、どこの誰のことなのかが特定されている必要があります。
ツイッター等のSNSやネット掲示板、グループチャット等の場においては、アカウント名だけで、実在する誰のことであるかが第三者にわからないのであれば名誉棄損には該当しません。
実名を書かれていなくても、イニシャルや伏せ字、匿名表記、などであっても、その内容から、第三者が容易に人物の特定が可能な場合(同定可能性が高い場合)は名誉棄損に該当します。