「決まりね」フロイドは満足げに笑った。よくぞ逆境に挑んだと、リドルを褒めるような微笑みだ。
自分は彼の、こういうところが苦手なのだ。リドルは今初めてはっきりとそれを自覚した。フロイドはルールというものを全く気にしない人間だ。料理長という自分と同じ肩書を持っているのに、それを顧みる様子もなく、人間性も生活態度もとても尊敬できるものではない。
こんなに不真面目な男がなぜ料理長なのだろう。何度も腹を立て、時には直接非難した。それさえのらりくらりと皮肉で逃げる彼の怠惰さが許せない。
そして一番許しがたいのは、そんなフロイドが次期大統領選挙に出馬しようとしていることだ。 

はい;;