>>494
🥺

暗闇が問いかけた。低く、深みのある、美しい男性の声だ。優しい口調ではなかったが、不思議と落ち着く響きがある。優也は自然と口を開いていた。
レオナやヴィルのような一目でわかる美貌ではないが、切れ長の目がいつまでも脳裏に残る、浮世離れした顔立ちだった。それにあの、他の誰にも持ち得ないようなオーラ。どんな言葉で表せば、あのときに感じた気持ちを伝えられるのかわからない。