シュマリ

『シュマリ』は明治初期の北海道を舞台にした大河ドラマ
主人公は野生的でありながら剣の腕も立つ男・シュマリ
彼はもともと内地人だったが先住民のアイヌ人に敬意を持ち親しく交流していた
ちなみに「シュマリ」とは「キツネ」を意味するアイヌ語です
彼が北海道へ渡ってきた目的は逃げた妻・妙(たえ)と相手の男を探し出すこと
しかしその目的はあっさりと物語の序盤で達成される
そして妙の心がすでに自分から離れてしまっていることを確信したシュマリは彼女への想いをくすぶらせつつ未開の地でさすらうように生きていくことになる

隠匿された五稜郭の軍用金を偶然手に入れたことからシュマリの運命はさらに大きく変わっていく
騙されてネズミが大量発生する土地を買わされたり殺されたアイヌ人の女性が連れていた赤ん坊ポン・ションを育てるはめになったり
お尋ね者として収監され炭鉱で強制労働させられたり…
やがて時代は流れ北海道にも文明開化の波が押し寄せる
それと同時に物語は炭鉱会社の太財社長や書記官の華本男爵そして男爵の妻となった妙
成長したポン・ションなど手塚作品らしくさまざまな登場人物達のエピソードに枝分かれしていく