>>261
彼はいわゆる二次元キャラというやつで、名前をジャミル・バイパーくんと言う。私自身も、彼が出演するソシャゲをきっかけに彼のファンになった。

メインである主人を裏切った4章を終えてからは、これまで抑えていた本気の実力を出すようになった。しかし従者業は続けたいようで、4章前と変わらずトラブルメーカーの主人に振り回されていた。

そうは言っても、少なくとも私は、彼に従者を続けて欲しいと思ったことはただの一度もない。私が好きになったのはノンデリな主人を裏切って自由を求めた彼だった。彼が目指す方向性と、私が彼に望む方向性は同じではないことには気が付いていた。

それでもソシャゲには欠かさずログインしていた。ゲーム中の彼はとても輝いて見えたし、彼の活躍を応援することで、彼の仕事に対するモチベーションが上がればいいと思った。

つまらないイベントだって課金した。ジャミルくんに会えるのならいらない主人が一緒のグッズでも買った。

やたらカリムカリムと主人に過保護なネタに身をやつすようになっても好きだった。スカラビア関係の告知はリポストをして、いつもいいねを付けた。

サブリミナルのように一瞬浮かび上がって消えるシーンには本気で頭を抱えたけれど、こんなことで彼の魅力は損なわれないと自分に言い聞かせた。