パンや衣類、廃棄相次ぐ 支援のずれ拡大 トルコ被災地

 【ガジアンテプ時事】トルコ大地震の被災地援助で、支援物資として送られたパンや衣類が大量に余り、廃棄される事例が相次いでいる。

 被災者からは「もう食べ物はいらない。欲しいのは下着やトイレだ」という声も聞かれ、都市部では物資が届いても求められているものと必ずしも一致しないという問題が生じている。

 トルコ南部ハタイ県の中心部アタチュルク通りの歩道には10日、大量のパンや防寒に適さない衣料品が放置されていた。手を伸ばす人はいない。スナック類も余り気味だ。

 トルコ当局によると、防寒着やおむつ、下着、女性の生理用品などには依然強いニーズがある。トイレやシャワーなど設備面の不備も深刻で、衛生環境の悪化が懸念される。

 ただ、国連機関などは避難民への食料支援の必要性を訴えている。トルコで被災地に指定された10県では、物流の拠点となる各県の中心部には物資が届くものの、そこから山間部などに送られず、被災地の中で格差が生じているのが実態だ。 
https://news.yahoo.co.jp/articles/6e738fbec487b8641e05cce132c9e67bf467d335

もらい手がなく、路上に放置されたパン=10日、トルコ南部ハタイ県
https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202302/20230213at37S_p.jpg