>>128
こいつは人の物を盗んでいるという自覚があるのでしょうか。
きっと悪いことをしている自覚があるからこそ、これほど慎重に、周囲に気を配りながら不審な動きを取っているのでしょう。
たかだかカリカリ餌1粒と言えども、それを取りに来る様子は完全に泥棒の仕草と同じ動きをしています。

そのグレーの色をした泥棒は、相変わらず腹が立つほど警戒しながらカリカリを食べ続け、
目の前の誘惑に我慢ができないという様子で、とうとう私が傍に立つ紙皿までやってきました。

時々、私の方を見上げています。
しかし鼻先はお皿の中にある沢山のカリカリの方へどうしても誘引されるようです。
フニフニと動く鼻先が紙皿の先端に触れ、グレーのgatitoはとうとうお皿の中にある食事へと顔を突っ込みました。


しかし、、

その瞬間、私の靴のつま先はgatitoの臀部(でんぶ)へと、もの凄い勢いで振り下ろされました!
渾身のトーキックです。べチンッ!!!

紙皿に顔を突っ込んだ瞬間、グレーはその中のカリカリを一粒たりとも口に入れることなく、
カリカリ餌と一緒に、そして紙皿もろとも、海へと墜落しました。

ジャバーーンッ

咄嗟の出来事に、グレーは 信じられない とでも言いたげな様子で目の瞳孔が大きく開き、水面からやっと持ち上げたその顔で必死に上陸を試みています。
必死にもがくグレーの周囲には散らばったカリカリ餌が浮き、その隣に紙皿もプカプカと浮いています。
そして次の瞬間、紙皿だけは悠々と私の手元に帰ってきました。そう、紙皿はロープで括ってありますからね。引っ張れば手繰り寄せてあっという間に紙皿だけ回収です☆
さあグレーのガトちゃん、帰って来れないのはあなただけですよ☆
さあ好きなだけカリカリ餌を食べなさい☆ 周りに浮いてるでしょ?食べたかったんじゃないの?☆ いくらでも、お好きにどうぞ! じゃあね☆