0154名無しさん@ピンキー
2023/11/25(土) 01:42:22.38ID:UJw7gkwz私が練った最終手段。
それは、
踏板の位置ごと変えてやろうという作戦です。
ビクティムは踏板を厚紙で隠しても、その位置を把握していました。
そして堂々と箱の中に入り、餌だけを盗っていくのです。
つまり奴は「ここまでなら踏み込んでも大丈夫」というポイントを完全に理解しているのです。
ところがどっこい。
私は「ここまでしか踏み込んでいないのに」踏板が作動してしまうという細工を施すことに決めました。
踏板に薄いプラスチック版を連結し、それを入り口付近まで伸ばしておきます。
シンプルに言えば、入り口付近までビヨ〜ンと伸びた長い踏板の出来上がり。
さらに、その踏板をすべて厚紙で隠します。
こうすることでビクティムは、餌にありつくまでもなく、
餌に向かって箱の中を少し進んだだけで扉が落ち、罠に掛かるのです。
私は悔しい想いをバネに、何度も何度もテスト作動を繰り返しました。
そして、本作動させる日を決め、その日の真夜中に再びあの石段へと向かいました。
現場到着時には、その場には何もいませんでした。
まぁでも、いつものことです。
罠を置けば餌の匂いで姿を現すだろうと思い、私は完全体の罠を石段に設置しました。
そして物陰から罠を監視しました。
約10分後、本当に思わぬ出来事に見舞われました。
あろうことか、石段の上のほうから人が歩いて下ってきたのです。
中段には堂々と箱罠が置いてあります。
私はその状況に背筋が凍りました。
箱罠は目立っています。そして中には鰹節の掛かったキャットフード...
どうみてもイタチやイノシシを標的にした罠ではありません。
人に見つかるだけでも厄介なのに、万が一ビクティムが愛誤に餌付けをされていたとして、
今まさに目の前の人間がその愛誤だったらどうしよう...と感じました。