>>291
と、おじいさんの隣の家に置いてある白いヴォクシーの下を覗き込んだ時、

いました!! いましたよ!!

黒い毛の塊が力なく地面に伏せています。

私と目が合いました。
不貞腐れた顔で私の方をじっと見ています。

いくら言葉を話さない猫といえども、一目見ただけで体調が悪いと分かります!
そのくらい明らかに不貞腐れているのです。

私は思いました。
これなら素手で掴み、私の手で直接コイコイさせてあげられるのでは??w

車の下にそっと手を伸ばします。
黒猫は、嫌そうに、とても面倒臭そうに、重い体をなんとか持ち上げるような感じで私の手から距離を置きます。

私の手はギリギリ届きません。
車の反対側に周り、再チャレンジ。

すると、猫はどうにかこうにか立ち上がり、家と家の間の細い隙間に入っていってしまいました。

さすがに私は通れません。しかし、ヨボヨボと遠ざかっていく猫の背中は、もうすでに真っ直ぐ歩いていません。
まさに人間の酔っぱらいの歩き方です。

これは虹確ですねえ。私は抱腹絶倒!
その黒猫の無様な姿が見えなくなるまで、その背中を見送ってあげました。