>>336
私の右手にはシャッターを閉めるために使う
長さ60cm弱の先端がフックになっている棒が握られています。
今までペットショップなどで見た時に「可愛い」と思っていた生き物を自分は今から叩きのめそうと思っている。
自分の中でその生き物は完全に''害獣''へと成り下がった事を自覚しました。

キジトラは私の殺意に気づいたのか、私の後ろにある棚の方に走り出します。
なぜ私の右側を通り抜けられると思ったのでしょうか

私は右側を通り抜けようとするキジトラの顔面に向かってフック付きの棒をフルスイングしました

「ビキッ!!」
鈍く短い音と共に手が痺れる程の衝撃が右手に伝わります。
フルスイングした棒は顔面ではなく前足に直撃していたようです。

「ギャオオオオオオオンッ!!!!!!」
聞いたことも無い鳴き声を上げながら、ジタバタと床で暴れているキジトラ
フルスイングで強打されたのにも関わらず、また棚に向かって走り出しました。
とんでもない耐久力です、人間なら泣きわめいて動けないはずですが、強打された前足を使って走っています

恐らく棚の下が唯一隠れられる場所だと判断したのでしょう
もう一撃食らわそうとスイングしましたが、2撃目は間に合わず棚の下に逃げ込まれました