冗長になりますが >>117 の前日譚です。
私は副業として観賞魚の養殖をやっていて、居住スペースから少し離れたビニールハウスの中にいくつかの水槽を設置しています。元々生き物が大好きですから、趣味と実益を兼ねるとはまさにこのことで、楽しく事業をやらせてもらっていました。
…が、最近どうにも様子がおかしいのです。
一応害獣除け(gato至上主義のこの世の中ですから、周りには「カラス避け」と言っていますがね)に金網は被せているのですが、それがズレており、魚が減っているのです。
養殖業を始めてから5年程度になりますが、ハウス内に害獣が侵入したのは初めてだったので動揺しました…
エリート黒ムツならば即攻勢に転じるのでしょうが、あいにく私はあまり好戦的な性格ではありません。腹が立ちつつも、まずは自衛を考えました。
害獣の侵入経路を徹底的に断つことにし、ビニールハウスの裾を重点的に見て回ります。経年劣化でどこか脆弱になっているのかもしれません。
「木酢液か忌避剤でも買おうかな」などと考えていると嫌なものが視界に留まりました。
メ ジ ロ の 死 骸 です。
家には沢山のツバキの植え込みがありまして、冬から春にかけては蜜を目当てにメジロがやってくるのです。
スズメよりも小柄ですが、人が近付いても意外と逃げず仕草も愛らしいですよね。
そんなメジロが変わり果てた姿で目の前に落ちています。
表情はまるで眠っているかのようですが、周囲に飛散した羽毛がココで何があったのかを物語っています。
…その瞬間、私の中の何かがプツンと切れ、「根本的な対策」をする必要があるなと考え直しました。