>>651
俺は栗しぐれを掴み直し右腕を時計回りに全力大回転!

腕と肩が限界になるまでブンブンブンブン!20秒くらい回したと思う。
その勢いのままポーンと真上にぶん投げた。

栗しぐれは野球監督の優勝胴上げヨロシク、地面から6メーターくらい舞い上がり両手両足をバタバタさせたまま受け身も取らず背中からバスッ!と落下。

同時に「ミ゙ィッ!?」と変な鳴き声を発した。
仰向けで両手両足はコアリクイが威嚇するようなポーズでフリーズ。
両目は大きくなり焦点が合ってない。
口元はビックリした顔「おおっ!?」の表情。

内臓が逝ったか?骨が折れて虹橋かな…

ところがどっこい!?

その数秒後、両手両足がゆっくり円を描くように動きだした。

ところがどっコイコイ??

いや、コイコイとは異なる動きだ。
俗に云う盆踊りともまた違う。

俺の中でこれは!と思ったのは

「アホの坂田師匠!」

坂田師匠がやる横歩きの動きにそっくり!

「あ〜りgato さぁ〜ん」

結果的に虹る程のダメージは無く逃げる様子も無い。というか落下した衝撃でまだ呼吸がうまく出来ず目も回ってるから動けない状態。
このまま放っておけば回復して間違いなく逃走するだろう。

俺は仰向けの栗しぐれに素早く手を伸ばし腹あたりを鷲掴みにし持ち上げた。

ピピッ、ピピッ、ピィー!ピィー! 

ん?すぐ横にあるショーケース側の小鳥達が騒がしい。覗くように栗しぐれを見て鳴いている。
俺に何か伝えようとしてるのか?
もちろん鳥の言葉などわかるはずもない…
俺なりに小鳥達の言葉を理解して翻訳すると
満場一致で

「早くそいつを殺れ!」と叫んでいる。

俺「イエッ サー!!」

小鳥たちの熱い想いを受け取った俺は
その想いを胸に栗しぐれを握りしめ鳥小屋スペースから庭へと向かった…

続く