0680名無しさん@ピンキー
2025/06/22(日) 20:43:03.32ID:9k+gz98t先日釣りに行った際、目的の豆アジに加えてショウサイフグが釣れた。
大抵の場合はリリースしてしまうのだが、今回は20pを軽くオーバーするのが3匹。このサイズなら捌く労力を割いても良いくらいには実入りがあるので、持ち帰ることに。
ところで、釣り人なら聞いたことがあるかもしれないが、袋はクサフグ(ここで言うクサフグは上記したショウサイフグや、コモンフグ等も含む)を食べないなんて話がある。
実際、クサフグは結構浜に打ち上げられているし、心無い釣り人に捨てられていたりするのだが、袋が口にしているのは見たことがない。
本能的に危険だと知っているから、他の袋が死んだのを見て学んだから、親が子に教えているから…所説あるが、単にそのまま食べる分には不味いから食べないだけなんだと自分は思っている。
っていうか、目の前で箱罠にかかった奴がおるにも関わらず、隣の箱罠にかかる奴等にそんな知能あるわけねーだろっていうのが正直な感想。
美味しく調理したら袋も食べるはず。そもそもフグ毒自体が旨味成分に似ていて美味しいなんて話もあるし、食べてもらえる自信しかなかった。
さっそく持ち帰ったフグの調理にかかる。骨皮が割と丈夫ではあるが、フグはかなり捌きやすい魚。さっさと3枚におろしてしまい、いつもなら処分する箇所も取っておく。
全体的に言える注意点としては血をしっかりと洗い落してあげること。食べても問題ない程度の弱毒ではあるが、毒は毒。そしてなにより味に響くので。今回作ったのは以下の4品。
刺身…歯ごたえを楽しみたいので、そのまま薄造りに。本来であれば数日ドリップを取りながら寝かせ、旨味を出す作業がある。
唐揚げ…衣にしっかりと味をつけたかったので唐揚げ粉を購入。今回は〇清の中華街の唐揚げ粉を使用。ザクザクとした触感が好きなので衣は厚めに。
酒蒸し…肝を流水でよく洗い、酒に10分ほど漬けて血抜き。この時に血管や筋はこの時出来るだけ取り除く。蒸し器で15分ほどじっくり蒸し上げる。猛毒。
湯引き…卵巣の下処理は肝とほぼ一緒だが、臭みが気になったため酒に生姜を追加。太い血管を丁寧にしごく。20秒ほど湯にくぐらせ、氷水で締める。猛毒。
以上の品を別々の皿に盛りつけサーブする。なお、今回は実験的な意味合いもあり、あえて味付けなしでの提供。
フグ皮(強毒)も提供したかったが、あれは処理が大変なので今回は断念。今後の提供もおそらくは無い。気にはなるのだが。
なお、ショウサイフグで完全に無毒とされているのは精巣だけで、筋肉は弱毒に分類されている。
大量に食べると中毒症状が出る恐れありとのことなので留意しておくことをおすすめする。
今回配膳する場所は団地付近の公園。人通りが無くはないが、広いうえに山と隣接している場所は照明がなく比較的安全。
団地住まいエサやり貴族夫人のツイッター(現X)のおかげで袋ポイントは把握しているので、その付近に撒き餌となる乾燥エサを撒く。
5分と立たずに3匹ほど出現。体は小さめだが、子袋というほどでもない。生後3〜4ヶ月ほどだろうか。
しかし、やはりエサやりポイントを把握していると色々と楽。写真提供してくれたことだけに対してはエサやりに感謝しつつ、配膳を開始。
どれから食べてくれるか、どれだけ食いついてくれるか等々をじっくり観察したかったのだが、並べたものから順に食い付いて完食してしまった。
こんなに危機感がない袋も珍しいなと思いつつ、刺身と唐揚げしか食べていない袋のために用意したEG缶も提供。おかわりもあるぞ。
手間暇かけた料理が一瞬にして消えるのは嬉しくもあるのだが空しくもある。もう少し味わったり感想言うなりして欲しい。
とはいえ、長々と居座ると無駄にリスクが増すので今回はヨシとしておくことに。空いた皿を回収して撤収。
予想はしていたが、食べた瞬間死ぬなんてことにはならなかったため、効能の確認は出来ず。
という感じで今回の実験は終了。掛けた時間に対して成果は芳しくなかった。
ただ、クサフグでも調理さえすれば食べることは分かったので最低限の収穫はあった。このトリビアが誰かの役に立つことを願う。
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