>>704
農道なのでライトを消すと視界は絶望的ですが、街灯が全くないわけではなかったので、かろうじて正面にgatoが存在していることくらいは認識できました。
トランクから魔改造捕獲器を取り出し、gatoに近寄りすぎない程度の所に置いて車に戻ります。
この「車に戻る」という動作は結構大切なのです。
人間が近くにいると近寄ってこなかったgatoでも、ひとたび人間が車に入ると「人間がそこからいなくなった」と勘違いして、まんまとエサに近付いてくることが多いのです!
あとは車のエンジンさえ切っておけばステルス監視モードが成立します。

私はドリンクホルダーのコーヒーを飲みながら、優雅に待ちました。

真夜中ですから完全な静寂の中に心地よい自然の音だけが混ざっています。


ケロケロというカエルの合唱…

サラサラという稲穂の舞…

リンリンという虫の声…



カシャーンッ!!!!

ガシャガシャガシャ!!!!!


ん?うるさいですね



そんな流れでgatoは私の所有物となりました。

ここで車のエンジンをかけます。
ヘッドライトをON!
暗闇に浮かぶ魔改造捕獲器
そして檻の中で戦慄するみっともないgatoの姿もはっきりとライトに照らされていますw

悠々と運転席から出て、gatoをお迎えに行きました。

さて、ガトちゃんこんばんは!
ビクティム作家と申します。
私のこと知っていますか???

ガシャン!!!ガシャン!!!
ガタガタガタ!!!
ケヘェケヘェ!!!

おやおや猛烈に息が荒くなっていますね。
まぁ箱に入ったgatoは初めは皆んなそうですよ。

と、おやおや???
君は首輪を付けていますね!!
なんでこんな田んぼのど真ん中に首輪gatoがいるのかな!?

私は完全に野良だと思っていたのであまりの意外な出会いに驚きました。

こうして赤い首輪を付けたサバトラは田んぼ道のど真ん中でビクティム作家とマッチングしたのでした。