ニュージーランドは生物多様性を守る取り組みの一環として、2050年までにノネコの根絶を目指す計画を発表した。

タマ・ポタカ自然保全相は20日、ラジオ・ニュージーランドの番組の中で、ノネコを「冷徹な殺し屋」と形容。鳥類やコウモリ、トカゲ、昆虫などの種を脅かす捕食動物の根絶を目的とした「プレデターフリー2050」の対象にノネコを加えると発表した。

根絶対象にはオコジョ、フェレット、イタチ、ネズミ、ポッサムなどが指定されているが、これまでネコは除外されていた。

しかしポタカ氏は今回、その方針の転換を表明し、ノネコを「人に頼らず生息している野生動物」と定義。「生きるために殺す」動物と位置付けた。

ノネコ根絶の手段としては、毒を仕込んだソーセージでおびき寄せる方法や、ノネコが歩く樹木に毒を散布する方法などを選択肢として挙げている。

21日に発表した声明でも「ノネコは農場から森林に至るまでニュージーランド全土で見かけるようになり、在来種の鳥類やコウモリ、トカゲ、昆虫を脅かしている」と強調した。

同省によると、北島の町オハクネの近郊では1週間で100匹以上のツギホコウモリがノネコに殺された。スチュアート島のニュージーランドチドリが絶滅寸前の状態に追い込まれたのもノネコが一因だった。

「ノネコはまた、イルカを害して人間に影響を与え、農場に家畜損失の損害を与えるトキソプラズマを拡散させる」と同省は指摘。一般から意見を募った結果でも、寄せられた約3400件の意見のうち90%以上がノネコの管理改善を支持したとしている。

一方で、家庭で飼育されているペットはこの計画の対象にはならないとポタカ氏は述べ、「解決のためには引き続き、責任ある飼育、避妊去勢、マイクロチップ装着、猫を野生生物から遠ざけることが重要だ」と強調している。