http://www.toyo.ac.jp/nyushi/column/video-lecture/20191002_01.html


何か事件が起こった時、それが起こる原因として、その人自身のせいであるという「内的な原因」と、相手側の都合で起こる「外的な原因」の2つの原因があります。
ラーナーは、「人は世界が公正に成り立っていると信じたがっている」と指摘し、「公正世界信念」という考え方を示しました。
つまり、「よい事」をしている人は報われて、「悪い事」をしている人は罰を受けるという考え方です。
しかし、時に理不尽な事態が生じて、人々の「公正世界信念」が脅かされることがあります。
ラーナーは、こうしたとき人々は公正を回復したいと考え、「公正世界動機」が発動していると表現しました。
被害者においても同様で、過去にさかのぼって罪のない被害者の落ち度や理由を考える「逆向き推論」により、「被害者バッシング」が起きます。
とりわけ「公正世界信念」の強い人が被害者をバッシングする傾向があり、被害の理由を考えることで、自分自身と切り離したいというモチベーションが働きます。