トー横キッズが歌舞伎町に居場所求める本当の訳
少年少女たちのリアルに開沼博が迫る【前編】
2021/12/09 東洋経済
https://toyokeizai.net/articles/-/473614?display=b

新宿・歌舞伎町で飛び降り自殺や性暴力、傷害致死事件などが頻発したことで注目を集めている「トー横キッズ」。
“地雷系”と呼ばれる独特なファッションに身を包み、ゴジラのオブジェで知られる「新宿東宝ビル」(旧コマ劇場)周辺に集まる少年少女の一群を指す言葉だ。
いったい彼らは何者なのか。いつからそこに「棲みついた」のか。クリーン化が進む現代日本の隠された闇を追い続ける東京大学大学院准教授で社会学者が、現役のトー横キッズと向き合い真剣勝負、少年少女たちのリアルに迫った。

開沼:でも、なぜ渋谷とか池袋じゃなくて歌舞伎町だったんだろう。

R君:2年くらい前、SNSで10代のメンヘラ(心の健康に悩んでいる人)の女の子たちを言葉巧みにTOHOビル辺りに呼び集めていた男がいて、それがきっかけだと聞いています。
その女の子たちがカブキに居ついて日々の様子をSNSで発信するうちに、似たようなタイプの子が徐々に増えていき、「トー横界隈」と呼ばれるようになったという感じです。