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原潜配備計画が明らかになって以降、中国側は牽制(けんせい)を強めてきた。
中国政府系シンクタンク、中国国際問題研究院の軍備管理・国際安全研究センターの滕建群(とうけんぐん)主任は昨年7月、中国のインターネットメディアで、オーカスについて「必然的に南シナ海の地域の緊張を刺激する」と批判した。

中国は独自の「九段線」を根拠に、南シナ海のほぼ全域で権利を主張。習政権は、南シナ海で人工島を造成して軍事要塞化を進めている。
それに対し、米国は南シナ海で「航行の自由」作戦を行うなど、中国に圧力をかけている。
オーストラリアが原潜を導入すれば南シナ海でも長期間の作戦行動が可能になるため、中国に対する軍事的な牽制は増す。
南シナ海に限らず、台湾近海や尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺でも豪軍のプレゼンスが高まるため、実現すれば習政権が進める海洋覇権拡大の戦略も見直しが必至となる。