美輪「心と肉体で人間ができるわけでしょ。ところが戦後この方50年は、焼け野原になって、肉体を維持するために、みんな弱肉強食になって生きてきたわけじゃない?肉体のための栄養素…」

丹波「うん」

美輪「そのためにビタミンA,B,C、カロチンとか、健康食品ができたのよ。肉体のため。ところが心の栄養素というのが、いまスポイルされてるのよ。だからみんな、心の栄養失調になってるわけ」

丹波「なるほどねぇ。良いこと言うよなぁ」

美輪「その心の栄養が何かというと、文化なんですよ。良い音楽、良い映画、つまり良い美術、良い文学。そういうものが全部スポイルされて。音楽ときたら、もう電気まみれのガジャガジャしたノイズでしょ?情緒障害を起こすことばっかりでできてるわけ。心がみんな栄養失調になってるから…」

丹波「心の栄養失調とはうまいこと言ったねぇ!まさにそうだねぇ…」

美輪「現代はそうだと思うの。だから心の栄養をうんと摂って、肉体の栄養も摂って健康な人間が出来上がると思うのね」

丹波「ただ心の栄養失調というものを一言で言ってみると、どういうのかというと、自分さえよければ他人はどうでも良いということ」

美輪「そうそう、慈悲・思いやり、ね」