今の社会では、自分探しがまるで良いことのようにとらえられていますが、「俺はけっしてそうはおもいません」、と桜井さんはいいます。
「本当の自分」なんていうものは生まれたときからずっと持っているものだから、探す必要なんてどこにもない。自分を探すという行為は、すでにある自分を否定することになるから辛いし、幸せではないのだ、と。
香山先生も、フロイトやユングの学説から、人間には自分でも容易にアクセスできない無意識の部分があって、「本当の自分」のことなんて分からない、と言います。
分からないまま理想の自分を追いかけたり、進化すべきという強迫概念に抱えてしまったりするのは、危険性もはらんでいるのだ、と聞いて、はっとしました。