お兄ちゃんをひとりにしたくない

そんな言葉に騙されてノコノコと大森南のトタン屋根のワサビ邸にやってきたあおきりょう。
真っ黒焦げのスパニッシュオムレツにも生茹での豚肉にも文句を言わない優しい(?)ワサビだもの決して無碍に扱ったりするわけない。
当時のあおきりょうは大田区の持ち家に住むワサビが眩しく見えたのでしょう。年老いた老婆も母親もいずれ逝くとの計算もあったのでしょう。
そのうち同性結婚が認められるだろうし財産は半分は自分のもの。そんな甘い考えもあったのかも。

実際のところワサビとしては自分一人にのしかかる経済的負担をなんとかしたかったのかもしれない。
処理道具としても使えるあおきりょうを家の空いてる部屋に住ませれば一石二鳥。
あおきが性にだらしないことを見越して口マンコとして使い家賃ではないが家にお金を入れさせれば車を保有するワサビにとっては助かる。
障害年金があるあおきからは取りっぱくれることがないし必ず帰ってくるから逃げられるリスクがない。
退院してきたあおきはハグされるだけで絆(ほだ)されてしまう物分かりの良いおバカさん。
翌月からは金払え!金払え!と迫られて苦しんでいるあおき。

障害年金とお手当があるなら家賃の安い練馬あたりで一人暮らしして調子の良い時働けばそれなりに暮らして行ける。

ワサビの本心は
お兄ちゃんボクひとりで大変だから助けて
だったのかもしれない