アタシが出した例がWikipediaにあったわ
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/e6/Infinite_lattice_of_divisors.svg/1280px-Infinite_lattice_of_divisors.svg.png
こういうのハッセ図っていうんだけど視覚的でとてもわかりやすいのよね

束では、任意の2つの要素からなる集合が上限と下限を持つことが保証されているけれど
このことから帰納法を使えば任意の有限集合が上限と下限を持つことが示せるわ
けれど、無限集合に対しても上限や下限が存在する保証はないのよ
有限集合だけじゃなく任意の無限集合も上限と下限を持つことが保証されているのが完備束よ

ふつう数学で上限・下限が初登場するのは実数の集合の話だと思うけど
実数の間の大小関係は全順序であって
全順序集合では、有限集合の上限と下限が単にその集合の最大限と最小限になるから
上限・下限の意味がかえって理解しにくいの
全順序集合で上限・下限が最大限・最小限と異なる場合を考えるには
無限集合を考える必要があって、
これが実数の集合の場合に考えられるのは実数の集合が完備束だからなのよね
そういうわけで一般的な数学のカリキュラムって
基本概念である有限集合の上限・下限の意義がいまいち納得できない状態で
無限集合の上限・下限のことを考えさせられることになるから
とても理不尽で理解しにくいと思うのよ
上限・下限の意義は半順序集合で考えてこそ理解できるものだと思うわ
その特殊な場合として全順序集合の場合があるだけだから

でもWikipediaにorder theoryの日本語版のページもないくらいだから
順序集合の理論って相当人気ないみたいよねw
アタシもともとこれを勉強してたら例として正規部分群が出てきて
それであなたに正規部分群のことを聞いたのが去年(2022年)だったのよ
具体的にいうと、ある群Gの正規部分群全体のつくる集合は
集合の包含関係⊆によって半順序集合となるけど
実はこれは束になっていて、Gの任意の正規部分群H, K に対して
sup{H, K} = { hk | h ∈ H かつ k ∈ K }
inf{H, K} = H ∩ K
となるわ(これらが正規部分群であることは簡単に確認できるわ)

群Gの部分群全体のつくる集合に⊆を入れたものも束になるけど、その場合は
sup{H, K} = (H ∪ K が生成するGの部分群)
inf{H, K} = H ∩ K
となるわ
アタシ去年は位数12以下の群に対して
その部分群がつくる束をハッセ図に描いて楽しんでたのよw
この子はどんなハッセ図になるのかしらってワクワクしながらやってたわ