「十角館の殺人」は、十角形の外観を持つ館が存在する無人島で起こる、連続殺人を扱ったミステリー。
巧妙な叙述トリックで読者をその世界に引き込みながら、ある一行で事件の真相を描く大胆な手法は衝撃をもって迎えられ、その特異性から「映像化は不可能」と言われ続けてきた。
その不可能に挑んだ監督は、有栖川有栖と綾辻の共同原作によるドラマ「安楽椅子探偵」シリーズも手掛けた内片輝。
親交のあった綾辻へ、自ら本作の映像化を打診したという内片監督は、20年間夢見たという映像化プロジェクトを実現させた。
脚本は「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」「家政夫のミタゾノ」など、重厚な人間ドラマにサスペンス、ミステリー、人情劇まで幅広く話題作を手がけてきた八津弘幸が担当する。
原作者の綾辻も「どうやって実写化するの? できるの?」と疑念を抱いたという映像化。
内片監督の企画とあって「内片さんが『やりたい』と云うのだから、何か彼なりの(実写化のための)アイディアがあるのだろうな、とは思いました」といいながらも、
「アニメならまだしも、実写ではとうてい無理だろう、と僕自身も考えていたので、今になって本気でそれにチャレンジしようという企画が成立してしまったのは驚きでした」と告白する。
さらに「原作をすでに読んでおられる人にとっては、気になるのはやはり、『映像化不可能』であるはずのメインの仕掛けをどうやって『可能』にしているか、という点でしょうから、まずはその興味でご覧ください。
ですが、その試みが成功しているか否かについては、原作を読まずに観た人の感想を伺うしかないわけです。
そのあたり、なかなか向き合い方がむずかしい作品かもしれませんね」と続けた綾辻は「ともあれ、内片監督渾身の作であることは間違いないはずです。どんな仕上がりになるのか、僕も大いに楽しみにしています」と期待を寄せている。
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