「遣り手」は、江戸の遊郭・吉原で生まれた言葉で、遊郭の妓楼で遊女や禿(かむろ)を監督する女性を指します。遊女の素行や勤務状況を監視し、遊女屋・客・遊女の三者間を巧みに切り回す独特の才能が必要でした。
「遣り手」は、次のような役割を担っていました。
遊女たちのしつけや勤めぶりを監督する
客と遊女との仲介をする
遊びに来た客を品定めして、値段や時間の交渉、食べ物などの手配を行う
遊女が特定の客に夢中になって他の客をおろそかにしたり、遊女と恋仲になった男が忍び込んでくることにも対応する
「遣り手」は、楼主から信頼のあつい者が選ばれ、難しい役割であり経営に大きく関わることから、口うるさくて憎まれ役だったと言われています。多くは元遊女で、年配の女性や年寄りが多いことから「遣り手ばばあ」などとも呼ばれました。