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なんだい、思いっきりバレてるわw。山岸会長は生前何年間も私の名前を一度も呼んだことがありません。知ってるくせにw
例えば山岸会長とテレビ番組のUFO関連で有名(らしい。私はあまりテレビを観ないので知らなかった)な矢追さんの2人が話しているところにを首を突っ込むほど私だって面の皮は厚くない。当時20代だったし。
離れた席に座って2人の会話を眺めていた。すると山岸会長が「おい、宗教哲学!これよ・・・」と呼ぶものだから、当然「あ、はい、なんでしょう?」と身を乗り出して応じる。
それは山岸会長の「そのままここに座って、この話の輪に入って良いよ」という合図だったのね。
するとテレビの有名人である矢追さんは「あれ?有名人の自分と同格の扱いか?」と思うじゃないさ。
これは山岸会長が矢追さんに対して「ウチには(医師・薬剤師・看護師、針灸・按摩・整体・カイロ・柔道整復等)身体の病気・怪我を治す人間ばかりでなく、
こういう("理論"の世界の)人間もいるんですぜ」と誇示したいからなのね。私もその意図をくみ取って以下のような話をした。

「何故(オカルトの)R・シュタイナー(の日本語訳)を読む人が皆『難しい』『分からない』というのか?
それはシュタイナーが著作を書いた時期、思想界は新カント学派全盛時代だった。
哲学界のみならずキリスト教神学も法哲学もみな新カント学派に染まっていた時代だった。
だからシュタイナーが文章を書いている時、読み手がカント哲学の基本的なタームぐらい知っているという前提で書いている。ところが日本でシュタイナーを読もうとする人の平均的教養水準ではカント哲学を知らない。
特にカントの(『純粋理性批判』で)言う意味での「感性」「感性界」「超感性界(die übersinnliche Welt)」の意味を知っていないと理解できない仕組みになっている。でもそれを日本では誰も教えてくれないし、どこにも書いてない。
自分はシュタイナーを読んでいて『あ、これカント哲学を知らないと理解できない仕組みになってるんだ』と気付いた。
更に訳者が「超感性界」という訳語を当てるべきところを、何故か「超感覚的世界」なんて妙な訳語にしているものだから、
それこそ私だって一々「超感性界」と訳語を頭の中で変換しないと理解出来ない。だからカントをドイツ語で読んでない平均的日本人には読んでも理解出来ないのだ。」
と。山岸会長は多分満足してくれたと(勝手に)思っている。

ところで前本氏が気に入られた理由は、山岸会長は薬剤師だからやっぱり病気を治すことに関心があるし、前本会長も柔道整復師だからTDEを見て「あ!これ(怪我人を治す)自分の仕事のブラッシュアップに使える!」と考えたと思う。
宗教もオカルト(これが「変な色」の意味)も興味無い。そこが山岸会長に気に入られたのだろうと思う。
自分の場合は確かに宗教研究者だけど、哲学専攻の大学院生で正当なアカデミズムの人間だから(現在も日本宗教学会正会員だし)表社会の人間。
ところが山岸会長はどんなにスゴい裏の世界の帝王であっても、言ってしまえば"裏社会"の人間。だからこそ矢追さんに対して「哲学専攻の院生もいるんだ」ということを見せたかったわけ。
言っては悪いけど矢追さんは私から見ればインテリではないし。