そのとき、西崎は意外な事を言った。

「フェラだけのゲームをつくれなだいろうか」

スタッフは戸惑った。 西崎の計画を聞いたとき、誰もが不可能だと思った。
エロゲを料理に例えると、フェラは前菜、SEXはメインディッシュにあたる。
それを減らせと言うのだ。
日本でもまだ誰も試みたことがない、挑戦だった。

男たちは徹夜でシナリオをなんども書き直したが、納得のいく結果は出なかった。
フェラとオ○○コをひとつのシチュに共存させるのは不可能に近かった。

無理です。出来ません。

原画家は思わず叫んだ。

どうすればオ○○コとフェラを両立できるのだろうか。
SEXを目的とするエロゲにおいて、SEXシーンなしで作成することは不可能に思えた。
誰もがあきらめかけていたそのとき、西崎が言った。

「オ○○コなんてどうでもいいよ」

闇の中に光が差した。

西崎の言葉に、スタッフ全員の血が騒いだ。

夜を徹しての製作作業が始まった・・・