マイスター・クラウン

酷い  2019年1月3日

HD前の旧acta、旧AAなどを買ったことのある者です。以前までこの作品を熱心に支持する信者でした。
基本的にはおすすめできません。素直にもっと人気のある作品をプレイした方がいいです。少しマイナーどころを狙うにしろ、ライアーやニトロなどの作品を選んだ方が無難です。

理由はいくつかあるのですが、まず作品の内容から。
大前提として、癖がとても強く人を選びます。このライターの文章は非常に独特なものです。いえ、独特というよりは、イマイチと言った方が適切でしょうか?
厨二が売りのゲームなので聞きなれない単語などが飛び交うのですが、特にそれに意味はなく、わざと地の文が長く回りくどくなるような言葉選びをしているなどといった感じです。抽象的な言葉でお茶を濁してるといった感じでしょうか?
難しい文章を書くことと、奇抜なフレーズをとりあえず用いるのとでは大きく異なります。
そしてもう一点、厨二がテーマの作品とのことですが、加筆される外伝やシリーズ新作など、時をへるごとにそこから膨張して、ライターの自己主張、自分語りが増えていきます。
作品内の能力についてなど厨二語りをするのはいいのですが、後述するライターの性格からか「俺が考えた売れる作品論」「俺が考えた最強のジェンダー論」など、浅くてイキったものが占めていきます。
しばらくファンをやっていた身からすると、それは違うだろと言いたくなりました。能力バトルのような厨二病から、ネットで顔出し配信をしてしまう小学生のようなリアルな痛々しさへと方向性が変わりました。
能力バトルを見ていたかと思ったら気付けばライターのイキリ自分語りを聞かされます。

それから間接的な、作品の内容外のこの作品を買ってはいけない理由を説明します。
制作会社、ライター、その両方に信頼がおけないことです。
まず「この」dies iraeのソフトの前にいくつものdies iraeのソフトがあったことをご説明します。
まずこの作品が最初に発売されたのは2007年です。しかしその発売は大炎上しました。ライターが途中で無責任にも匙を投げてしまったことにより、内容が不完全なまま発売されたからです。
事前にHPに掲載されていたヒロインのうち半数のルートが存在しない、存在するルートも殆どが別のライターが間に合わせでこさえたので、後半からガラッと雰囲気が変わるなど。
ノベルゲーム史では怒りの日事件で有名です。
続いて2009年にリベンジとしてライターが書き直して完成させた「acta」が、さらに数年後、CS向け全年齢にして、外伝を収録した「AA」が発売されました。そしてこのページのdies iraeは「AA」のHD版です。
いったいいくつめのdies iraeなんでしょうかね?メーカーはその度に定価でソフトを売っています。酷い完全版商法です。