>>335
行間を埋めるとこんな感じです。

「え、今から?あ、じゃ、俺、出かけた方がいいですか?」
すると、Fさんがとんでもないことを言い出した。
「出かけてもええけどな。そっちのボクが寝室に使ってる部屋に隠れて聞いとく、ちゅうのはどうや?その方が興奮するんちゃうか?」
心臓がバクンバクンと跳ね始めた。

昨夜の様子から、嫁がFさんに身体を許すかもしれないとは思ってたし、それなりに心構えもできてたつもりだった。でも、口説かれる様子や、ましてや嫁とFさんのセックスを、その場で聞くなんてことは、思いもしなかった。

パニクった俺の口から最初に出た言葉は、情けないことに「いや、トイレとか行けないですし」だった。
「アホか。そんなん済ませといたらええがな。それともなんか、あんだけ口説け言うといて、いざとなったら怖気づいたんか。アカンのやったら、止めてもええで。」
Fさんの声は終始穏やかだったが、あえて、挑発的な言葉を選んで話しているようだった。