ロープウェイが中間地点に差しかかったあたりで、
ガイドさんは体の向きを変えてしまい、残念ながら密着状態ではなくなってしまう。
その代わり、彼女の左腕が、俺の右腕と接する形になった。お互い半袖だったので、素肌が触れ合う。

ガイドさんの腕はスベスベしていて心地よかった。
彼女には、30代キモオタの腕の毛深さが伝わったことだろう。

ほどなくして、ロープウェイは山頂に到着したが、ガイドさんの背後に立っていた俺は降りるのが最後の方になった。
「行ってらっしゃいませ」
彼女からの見送りの言葉に、振り返ることなく、俺は目当てのお城へと向かった。
少しずつ勃起を鎮めながら。

帰りのロープウェイはあまり混んでいなかったけど、
ガイドさんも地味なメガネ娘だったので、残念とも感じなかった。