栃木県小山市の無職・伊藤仁士被告(37)は3年前、ツイッターで自殺願望をほのめかしていた茨城県の女子中学生(当時15)と
大阪市の小学6年の女子児童(当時12)を相次いで誘い出し自宅に連れ込んだとして、未成年者誘拐などの罪に問われています。

これまでの裁判で検察側は、およそ半年間にわたって小山市の自宅で支配下に置いていた女子中学生については、
「少女を性奴隷にしようとしたわいせつ目的の誘拐」で、「人としての尊厳をふみにじる鬼畜の所業だ」などと指摘し懲役24年を求刑していました。

弁護側は「2人の生命を守るために保護したもので誘拐ではない」「緊急避難が成立する」と主張していましたが、
きょうの判決で水戸地裁は、「2人に甘言を用いて誘い出し、通常の生活の場所から引き離して支配下に半年間置いたことが誘拐に当たることは明らかだ」と指摘しました。

さらに、1人目の被害者である女子中学生については、「『主従関係がいいのか、それとも対等な夫婦のような関係がいいのか』
と言って顔面を複数回殴るなどの暴行を加えて抵抗できなくしたうえで、わいせつな行為や淫らな行為をした」などと認めました。