>>549

「あ、そうなの」

気圧されて情け無い声で答えたわたしは、これ以上そちらを見続ける訳に行かず、横向きになり視線を何もない壁に移した。
ターゲットをガン見せず視界の端で動きを捉え隙あらばチラ見する、オーソドックスないつものワニスタイルに落ち着く。

押し黙ったままの女の子たちから緊張感が伝わってくる。全員首まで浸かり両腕で膝を抱いた警戒態勢になっていた。
こうなったらチャンスは風呂から上がる瞬間に限られる。なにしろ隠すタオルを持っていない彼女たちは、どんなに用心してもどこかしら見えてしまうはずだ。
さっき覗き見た裸体を頭の中で何度も反芻しながらその時を待つ。

カタカタと何か物音が聞こえた。
と思った次の瞬間、男性脱衣所の扉が勢いよく開き、ハゲた親父が飛び込んできた。女の子たちをギラギラした目で凝視したまま掛け湯を始める親父。
それをきっかけに女の子が動く。ムチムチ2人がザバァと立ち上がるとあっという間に開けっぱなしの女性脱衣所に駆け込んだ。