「手足も解くか?」とシンがあにぃに声をかける。
「いや、良い具合に湿ってきてるからこのままで良い」とあにぃは答える。
あにぃはヤラの四肢をヤラの頭側に持ち上げ、むき出したヤラの穴にぽをゆっくりと入れ、ゆっくりゆっくりと抜き差しし始めた。高く掲げられたヤラの四ツ肢が、あにぃの腰の動きのままに揺すられる。豊かな白い乳房もゆさゆさと揺れる。
ヤラはなかなか鳴かない。「ふっ、ふっ」と荒く激しい息の音を発するだけだ。息遣いとともに、ヤラの意識がどんどん穴の中の一点に集中していくように見える。ヤラの息に合わせるように、あにぃは腰を動かす。あにぃの息も荒い。
あにぃの腰がヤラの下腹部を浮かせたり沈ませたりするたびに、汗と体液でぬめった接合部が卑猥な音をたてる。ヤラが背中を反らせてのけぞった時、逆さまにのぞいたヤラが口を卵型に開けたり閉じたりしているのが見えた。ヤラの穴の中もあんな風に開いたり閉じたりしているのだろうか?
身体全体は、あにぃに一方的にはずかしめられているように見えるのに、まるでヤラの穴の中の一点が強烈な意志を持ってあにぃに食いつき、あにぃを貪り始めているかのようだ。
今のヤラをあにぃから引きはがそうとしてもはがせないと思う。ヤラは水をかけても離れない雌犬のように、あにぃのぽをくわえ込んで離さないだろう。ヤラの下腹部は、あにぃの体液を最後の一滴まで吸いあげる時を待ち構えていた。
これは背徳などとはほど遠い。これを背徳などと感じたあにぃの同僚は、センチメンタルで感傷に過ぎる、と俺は思った。これは、もっとむき出しの何かだ。そしてこれに興奮させられてしまうのは、俺たち動物を創った神様が意地悪なのか、それとも動物が神様の意図に反してこういうことを始めたからなのか。