>>127
細かいことは抜きにして自分はともかく今、現地です。

俺は睡眠薬かなんかで意識を失っている間にここに連れてこられたのではっきりわからないが、広大な敷地の中のたぶん3階建てくらいの建物の中に居ます。窓から見える日差しは夏なので、北半球のどこかの国の、(たぶん)山の中にある建物に居るようだ。
「窮地に陥っている素晴らしい才能を持った人」は有名な日本人だとの事ですが、世間に超疎い自分は顔を見ても全くわからない(そこが良くて採用されたらしい)
とりあえず現時点では、Mr.Xと呼んでおきます。

BOSSは白人で、耳なし芳一でいうと住職に当たる人。俺は助手に当たる役割です。
助手はもう一人、Tonyと呼ばれているムキムキ体格の大柄な黒人男性が居ます。

Mr.Xの全身に筆と墨で、経文を書くという事だったが、経文っぽい文字も入っているけれど地図のような絵も入っていて、どうしても汗ですぐに流れてしまうから絶やさないように書き続けることと、流れて消えたと思ったら自分の身体をMr.Xの身体に密着させて亡者からMr.Xを守らなければいけない。
亡者はMr.Xにしか興味が無いので、Mr.Xを守っている時でも俺の身に危険は無いそうです。

Mr.Xは確かに酷い状態にあります。
今俺の目の前で地下室のだだっ広い体育館のようなところで踊りを踊っています・・というより亡者に踊らされている状態らしい。
前任者のちょんぼで経文絵の部分が消えてしまったら、すかさず亡者に取り憑かれてしまった状態らしい。
耳なし芳一よりもやっかいなのは、亡者に惹かれて慰霊碑に出かけていくのではなくて、亡者がMr.Xの居るところに出張してくるところですね。こっちはいたちごっこだから、3人で24時間体制になる。
ちなみに、身体を密着させて守るのは性的にMr.Xに危険は無いのか?(特にムキムキ黒人のTonyなんて・・)と思われるでしょうが、実は俺を含め3人ともインポテなんで全く心配ありません。
これも当然、俺が採用される重要な要件でした。