>>62
子供心にも落ち着かないことだったので、俺はあにぃに聞いてみたことがある。
あにぃが19才くらいで俺が7才くらいの時だったと思う。 

「俺の肌馬みたいなもんは誰なんだろう?あそこの乳牛たちの中に居るの?」
「お前にはたぶん居ないんだ。お前は桃から産まれた子だから。トンが川で拾って、拾われたばかりの頃、少しだけあっち・・乳牛のところにやられたらしいが、すぐに戻されて、トンが毎日乳牛の乳を絞ってきてお前に吸わせていた」
「あにぃは?」
「俺にも居ないらしい。俺は風神の袋に入れられて空から降ってきたと聞いている」
「じゃあやっぱりトンが乳を搾ってきて飲ませてくれてたのか」
「ああたぶんそうだ。俺らのことを、皆がトンのとこの兄弟と言ってるのはそれでだと思う」