『128アバター(SR)』……効果は、本人の分身を無数に出現させることができる、だと……!?
ふふふふふ、素晴らしいアイテムを引けた。当然これは私に適用。あの女が増えたら勝率はゼロを下回るからな。
ああ、今から夜が楽しみだ。今夜は大量の『わたくし』による、凌辱の宴を繰り広げてやるからなァ……!

・・・・

「ハアッ、ハアッ……これで、終わりなん……?」
ば、馬鹿な。こちらは五人がかりだったんだぞ。パジャマのボタンひとつ外せないなんて……
「あひぃ……」「ふへぇ」「うえっ」「あ……あ……」「んほぉ……」
――しゅううう。
果ててしまった私の分身が満足げにビクンビクンしながら消えていく。うらやま……何と情けないことか。
「またもいもいに頼んで変なこと企んどるんやろうけど、相手が美兎ちゃんなら何てことないわ」
くそっ、次は十人だ。大人数の『わたくし』で取り囲んでしまえ。
「……ずいぶん増えたなぁ。まとめて可愛がったるよ」
今度はバラバラにではなく同時にかかれ! 慈悲など与える必要はない!

その時、目の前で繰り広げられたのは信じられない光景だった。壁を背にしてひとりずつ捌いていく楓ちゃん。
驚くべきは、何か軽く耳打ちするだけで分身が戦闘不能になってしまっていたこと。
その後は寝そべった分身をひとりひとり相手にするだけ。嬉しそうに彼女の指を受け入れる姿を見せつけられた。
「……全員、片付いたで」
く、くそっ。次は二十人、いや、三十人だ。今度は連携して服を剥ぎ取ることに集中しろ!
「また出てきた……何人でも同じやのにな」
今度こそ捕まえてぐっちょぐちょにしてやるんだ、かかれ!

――ぐち、ぐちぐち。じゅぶしゅぶじゅぶ。
「な、美兎ちゃん、気持ちいい?」
「あっ、あはっ、きもちいいれす、っふ、あうっ、かえれちゃ、イッ、――ッ!」
――しゅううう。
また最後の一人がヤられてしまった。どうしても耳打ちが攻略できず、もう何度目のチャレンジか覚えていない。
いや、まだだ、やっと裸に剥くことまではできた。次こそは攻めることができるはずなんだ、出でよ分身!
――上限の百二十八体に到達しました。
「へっ」
もうそんなに呼び出していたのか、というか上限ありだったのか。これはまずい、急いで隠れなければ……!
――ばたん。
「美兎ちゃん、みーっけ。バスルームにおったんやね」
あああああ。やばいやばいやばい。顔の良い鬼娘が全裸で笑ってる。わたくせおしっこちびりそう。
「ああ、この子は間違いなく本物の美兎ちゃんやなぁ。さ、一緒に寝ようや」
「そ、その前にひとつだけ教えてください。何を囁いてあの子達を無力化したんですか」
「それは言えん。美兎ちゃんにはその時にならんと言えん」
ああ、くっそ。なんで本物かどうか判別できるんだよ。ちょっとだけ嬉しいじゃないか。
「ほら、冷えるから行くで」
やっぱり分身のやつらが羨ましいなあ、とか思いながら手を取って連行される私だった。

この後滅茶苦茶イかされた。