私が気が付いていないとでも思っているのだろうか、昼に問い詰めたら目を泳がせて「何のことやら」だって。
まあええよ。それでも殆ど私が攻める立場にいるんやから、今は気付かんフリをしといたるわ。
今夜も夜が深まってくると美兎ちゃんはむずむずそわそわ。今日も何かあるんやね、ばればれやよ。
「それで、今日は生やしとるから私を押し倒したと」
「へ、へへ。今回はおとなしくヤられててください、きっと後悔しますよ」
そんな脅しで『はいそうですか』ってなるやつがおるか。押し倒されたままの体勢で下からぎゅっと抱き寄せる。
うおぁ、なんて間抜けな声をあげた彼女を抱えたままころんと転がれば、見事私が上になりました。
「え、え? 何が起きたんだこれ、楓ちゃんが、あれっ」
はいはい、脱ぎ脱ぎしましょうね。美兎ちゃんが生えとるところを見るのにも、いい加減慣れてきたなあ。
やめろ、おい、との糾弾を無視して下半身を露にすると。あれ、いつもとちょっと違うみたいに見える。
「あれ……生えとるのにわれめさんもおる」
私と接触するだけで天を向いてしまった男の子の下に、見慣れた可愛い女の子が濡れそぼっていた。
え、こんなのどっちもいじり倒すに決まっとるけど。これ、攻めに回るどころか弱点が増えただけと違うん?
「うぁーーっ、あーっ、あーっ、だめっ、かえれぢゃっ、きもちっ、ッンっ」
じゅるじゅる、にゅぶにゅぶ。美兎ちゃんの男の子を口に含んで舐め回しながら、女の子を指で掻き回す。
おしりを上げてがくがくと痙攣しながら目に涙を溜めて叫んでいる、その様子は少しだけかわいそうに見えて。
「あはっ、あぅっ、あああぁあ、おかしくなる、おかしくなる、こんなのらめぇえあああ」
今日は思いきり気持ちよくなりたい日だったんだろうか。それならそれでいいか、とスパートをかけていく。
がぼっがぼっ、ぐちぐちぐち。あ、口の中で膨らんできた、もうすぐやね。唇をすぼめて吸いながら前後に動く。
「はぁ、はぁ、っ、でるっ、イきながらでちゃう、うぁっ――!」
ずびゅ。びゅーっ。びゅっ。とろみのついた臭い液体が口の中に吐き出される。何度も叩かれる喉が苦しい。
これは私なんかで美兎ちゃんが気持ちよくなった証。最後の一滴まで吸い出して、苦戦しながらも飲み込んでいく。
「こく、こく。っはぁ。両方イけたん? 気持ちよくなれて良かったねえ」
「……っ、へへ。気絶するかと思うくらい気持ちよかった、です。次はさ、楓ちゃんの番だよ」
「ん、私のナカに入りたいの? ええよ、もっと気持ちよくしたるよ」
「いえいえ、その必要はありません。わたしが受けた気持ち良さをそっくりそのままお返しするから」
は? 美兎ちゃんが何言っとるかさっぱりわからん。気持ちよすぎて錯乱しとるんかな。
「この女神棒には不思議な効果がありまして。自身が受けた刺激を相手と分け合えるんですよ」
私が小首を傾げた瞬間、下半身に走る電撃のような何か。おまめさんとナカの両方に与えられる激しい刺激。
「っ……あ゛……あ゛っ!? ……っ、なに、これ、ッン」
「それ? さっきの楓ちゃんの攻めですけど」
私のナカ。内壁の中でも一番気持ちいい部分の、同じ場所を何度も何度もえぐるように往復してこすられて。
私のおまめさん。全体を包み込むように、ぬるぬると何度も何度も滑るような刺激を与えられ続けて。
こんなにねちっこい攻めを続けられて体が持つはずがない、だめ、だめ、たすけて、みとちゃん。
「仕方ないなあ、手伝ってあげますよ。他ならぬ楓ちゃんのためですからね」
くちり。彼女は私の入り口に女神棒をあてがった。うそ、いまでもおかしくなるほどきもちいいのに。
「楓ちゃんとふたりがかりで気持ちよくしてあげますからね、楓ちゃん」
掻き回され続けて収縮を続ける私の中へ、暖かくて硬柔らかい美兎ちゃんが肉壁をかき分けて侵入してくる。
全身の筋肉がたちまち強ばって、手元のシーツをぎゅうっと掴んで、歯をぐっと食い縛って、それでも収まらない。
超音波のように甲高い鳴き声をあげながら。「今夜の勝ち目は無いな」そんな風に悟った私だった。
『カウンター女神棒(SR)』
膣は残るが、性的快感をそっくりそのまま相手へ返す。一回で気を失うと発動しない。受け襲いにどうぞ。