「モイラ様のアイテム説明文、わかりづらいです。わたくしが酔ったり縮んだり大変な目に遭いましたよ」
そんな苦情をもらったので、美兎ちゃんがピンチの時にはアドバイスのお告げをあげることにしたのだわ。
決して覗きたいわけじゃないのよ。女神という立場上、自然と万物が見えちゃうだけなの。女神を許して。

ふむ、今日美兎ちゃんが引いたのは「ぶるぶるハンド(R)」ね。確か手首から先をバイブレーションできるアイテム。
これは操作も単純だし、触りっこの時に使えば効果抜群なのだわ。今夜は心配することないかしら。
一応確認だけ。さすがに裸を見るのは気が引けるから、美兎ちゃんと聴覚だけリンクしてみようかな。

ぶぶぶぶぶ、ぶぢゅぢゅぢゅぶぶぶぶぶ。
「うぅ、うっ、ぅあ――――っ、そこさわっちゃだめぇ、あ――っ」
「触ってるのは美兎ちゃんの手ぇやろ」
「おしつけて、っる、の、あッ、かえれひゃ、っ、ぁぁあらめぇああ」
「これはお仕置きやからね。また変なこと企んどったから」

カウンターを喰らっていたのだわ。

「ほら、自分でナカまで触って。もっと気持ちよくなろな」
ぎしっ、ぎしっ。ごそごそごそ。
「やあ、こんなのいれたらこわれるぅ、やめてぇ」
「うっわ、すごい振動やね。ええよ、私が挿れたるから……ほら」
「っ、んんッ――! はっ、はっ、だめ、だめだめだめっ、――ッ!」
「んふふ、ええよ。そのまま何度でもイッちゃってな」

あー、楓ちゃんは自分が良くなるよりも美兎ちゃんを気持ちよくしてあげたいのねえ。……尊いのだわ!
っとそんな場合じゃない。美兎ちゃんにアドバイスを送らないと。すっかり聞き入ってしまった女神を許して。

――美兎ちゃん、美兎ちゃん。ぶるぶるをオフにして。『止まれ』って念じるだけでできるから。

ぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ
「あっあっあっあっあっ、ほんとらめ、げんかい、かえれひゃん、こわい、こわい」
「怖くないんよ、ほらいいこいいこ。こっちの手でしがみついててええからそのまま気持ちよくなろな」
「っ、ずるい、ひぐちずるい。わらひも、したいのに、っ、っ、あっ、またくるっ、――ッ!」
「またイけたねぇ、えらいねぇ。ご褒美にあげるからお口こっち向けて」
――ちゅ、ちゅっ、はっ、はふっ、むちゅ。

夢中になって聞こえちゃいねえ……のだわ。

それにしても、美兎ちゃんが攻めに回る必要なんてあるのかしら。女神は音を聞いてるだけだけど、そう思ったのだわ。
「なに、胸も欲しいん? くひひっ、美兎ちゃんのえっち。……ん、ええよ」
楓ちゃんは強引に思えて、実は優しい声で一回一回確認しながらシてあげているのだわ。
「かえでちゃん、かえでちゃん、おっぱいおいしいよぅ」
美兎ちゃんだってあれだけ『攻めたい』とか言っておきながら甘えっぱなしじゃない。
「ふふ、まるで赤ちゃんやね。それなら私は可愛いお耳をいただきます。はむ、はぐ、むふ。ん……おいし」
ふああああ、こんなAMSRされたら頭が溶けてしまうのだわ。美兎ちゃん、美兎ちゃんは無事?
「あ……あふぅ……それ、らめぇ……っ!? ちょっ、んっ、おまた、いじるなぁっ」
無事じゃなかったのだわ。でも、イヤイヤ言いながら声が悦んでるじゃない。
「んー? 美兎ちゃん可愛いから、もう一回気持ちよくなっちゃお、な」
「やっ、やめっ、まだ、びんかん、だからっ……んあっ」

女神はそれ以上聞くことをやめたのだわ。今夜の美兎ちゃんが逆転することはもう無さそうだったから。
それに、楓ちゃん攻めの美兎ちゃん受けは適材適所ってやつじゃないかしら。二人とも幸せそうだったし。
第一、これ以上イケメンボイスと姫受け甘々ボイスを聞いてたら女神の泉が大変なことになっちゃうのだわ。
「まあ、もう手遅れなんだけど。……んっ」
ごめんね。二人が尊すぎて、致してしまう手が止まらないのだわ。だめだめな女神を許して。