ついに。ついに待ち望んだアイテムの登場だ。
『女神棒全部乗せ油濃いめ味濃いめバリカタ特盛(SSR)』
血で血を洗う主導権争い。何度も苦渋を飲まされてきたが、ついに復讐の時がやってきた。
これならいける。このやたら強そうな名前のイチモツであの女をヒィヒィ言わせてやるぞ。
と、説明もろくに読まずに自分へ発動させたのが間違いだった。
「何なん、その股ぐらの盛り上がりっぷりは……」
「うぅー、うえっ、うえぇ、こんなでかいなんて聞いてねえよぅ」
その晩、私に生えた女神棒は萎んだ状態にも関わらず下着の間を抜けて腿の辺まで服を盛り上げていた。
「……これ、例の生えとるアレよね」
そうです。しかも平常状態です。
「あほやなぁ、泣くくらいならやめとけや。これキツいでしょ、苦しくないん?」
近づく髪の香りと心配そうな声によって、脳へ劣情が運ばれていく。あ、あ、だめだ、むくむくしてきた。
痛い痛い。パジャマのズボンはすぐに拘束具のようにキツくなってきて、捨てるように脱がざるを得なかった。
――びいいぃん。
太く長い女神棒が猛々しく天を向く。いくらなんでもこれは規格外のサイズだ。
「あ、あはは、腕より太いやんか、これ」
本来の使い道にはとても興せないほどビッグサイズの肉塊は、胸元くらいまでの高さに届いていて。
こんなのを挿入したら血が出るなんてレベルじゃない、その後はフィストでも満足できない体になってしまうぞ。
「これはさすがに勘弁な」と楓ちゃんは言う。もちろん入れたりなんかせんわ。
けれども『バリカタ』の名は伊達ではなかったらしく、待っても待ってもその怒気が収まらない。
戦意を失った私とは対照に、凶悪なソレは血管を浮き上がらせながらびくびくと律動し続けていた。
「なあ、これ美兎ちゃん自身ではどうにもならんの?」
そんな彼女の心配そうな声ですら、横目でちらりと覗く視線すら、更なる刺激となってソレを力ませるばかりで。
私は悲痛な表情で助けを乞うことくらいしかできなかった。
「……ん、わかった。私がどうにかしたる」
そう言うと、楓ちゃんは私に生えた化け物の頭ををあやすように撫ではじめた。
「っ、んンっ」
大きいからって感度が大味になるなんてことは全然なくて、むしろ面積の分だけ強い痺れが首筋を走っていく。
「ふふ、大きくとも甘えん坊さんなのは変わらんね」
見慣れてきたのか、楓ちゃんはどこか余裕のある感じになっていて。両手を使って全体をなでなで攻撃してきた。
彼女の柔らかくて暖かい指の感触、たまにかかる吐息。匂い。声。全てが興奮を増長するみだらな媚薬だった。
そんな環境で堪えられるはずもなく、一気にこみ上げてきて仰け反ってしまう。
――ずびゅっ。びゅう。ずびゅるぅ。
多い、多い。何の液体かは知らないけれど、とろみのある白濁の液体が私たちふたりを汚していく。
発射するたびにがくがくと痙攣する程の快感が襲ってきて、彼女にしがみついていないと身体も支えられない。
それは『濃いめ』の名の通りむんむんとした強い匂いで、粘り気も凄くて。思考が靄に包まれてしまう。
「うわ、量すっご。それに……まだ収まらんのやね」
楓ちゃんの頬は赤く染まって、視線は優しくて、どこか声もうっとりしていた。
「美兎ちゃん、ほしいならもっとしたるよ……っちゅ」
先端部分が楓ちゃんに口付けられる。脚の付け根が震えて、お尻の穴がきゅっと締まるのを感じた。
私のお汁は丁寧に舐め取られて、ぬるぬるでざらざらな舌のぬくもりは腰が跳ねるほどいやらしくて。
「れろっ、むちゅ。っん……大好きなこっちも使おうな」
のしっ。肉棒に柔らかな質量が乗せられたかと思うと、身体ごと押し倒されてしまう。
重さの主は、彼女の綺麗な胸部だった。柔らかいお肉の塊は、かちかちのお肉をすっかり飲み込んでいて。
「んふふ。これだけ大きければ、美兎ちゃんの持ってる本みたいなことができるな」
勝手に読んだなこいつ。別にいいけど。その乳を固定する手つきがエロイから全然いいけど。
下側は柔らかな圧が往復して、先っぽはれるれると舐め回されて、もう口を閉じることすらままならない。
息を切らして奉仕し続けてくれる彼女が愛おしくて、また出したい欲望が下から込み上げてきた。
「ん、んっ、んむ。みほひゃ、らひて、ええよ」
びゅ――っ。びゅっ。びゅっ。許可をもらえたことが嬉しくて堪えられなかった。
媚薬効果があるとしか思えない濃い液体をまたふたりでたっぷり浴びてしまう。
「ん、ふ、ふふ。まだ足りないなら、もっとしよか」
こうなったのは私が悪いのだから、完全に発情してしまった楓ちゃんを責めることなんてできなかった。