バナナオーシャン名家の長女マンリョウは新たなる力への覚醒…開花の時を迎えた。
この時を迎えるまで長く待った。
他の花騎士達が開花を迎えるのを見て悶々としていた事もあったがそれも過去の話だ。
マンリョウとバナナオーシャンの街路を歩く…。
隣を歩く彼女と指だけが触れ合う控えめな手繋ぎ。
常夏の国の日差しは美しい彼女を一層輝かせ、この双眸を釘付けにする。
暑くないか?
初めて会った時から幾度となくバナナオーシャンの太陽の下で彼女に尋ねた言葉だ。
少し涼む為に建物の影に逃げ込む。
熱い空気から逃れ溜息をついた直後、後頭部に鈍い衝撃を感じ、そのまま意識が途絶えた。

首筋に重みを感じたまま気分の悪い目覚めを迎える。
意識が少しずつはっきりしてくる。
恐らく何者かに襲撃されたのだ…マンリョウはどうなった。
急速に目が覚め、ぼやけていた視界が開ける。
目の前に何かがいる。
二人の、男女が、絡み合って、性交して、その女は、マンリョウ…
頭が真っ白になる。
「やあ団長。」
よく聞いた声が耳元で囁きかける。
「あのお兄さんはねえ、王族の人なんだよ。」
マンリョウ…女は虚ろな目で愛おしそうに男の逸物を受け入れ歓喜の嬌声を上げている。
「マンリョウお姉ちゃんとはお似合いのお相手だよねー。うらやましいっ。」
男女の傍らには使用済みの注射器が3、4本ほど転がっていた。
「フラれちゃったねー、団長。」
耳元の声の主が目の前に回り込み、身体をまさぐってくる。
「かわいそうな団長をセンリョウが貰ってあげよう。」
馬乗りにされた体制で股間を擦られると、今まで感じたことのない異様な身体の熱さと目の前の少女への愛おしさが思考を灼いていく。
「んっふふ〜、センリョウだけの団長にしてあげるね。」
これ以上なく硬く膨らんだそれを、少女は