兵庫県知事選で初当選した元大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)は投開票から一夜明けた19日、
県議会の各会派などへのあいさつ回りの後、神戸市内の事務所で記者会見した。
斎藤氏は就任後すぐに新型コロナウイルスの対策会議を開き、ワクチン接種の加速化に取り組む方針を示した。
知事選は、自民党と日本維新の会が相乗りで斎藤氏を推薦。
自民は県議団が元兵庫県副知事の金沢和夫氏(65)を支援して分裂した。
斎藤氏は19日朝、最初に自民県議団の控室を訪れ、「ご指導よろしくお願いします」とあいさつした。

◇最高級車センチュリーは直ちに廃止
その後の会見で分裂による県政運営への影響について問われると、
「謙虚に説明し、合意を得ていきたい」と述べた。井戸敏三知事(75)が批判を受けた
公用の最高級車センチュリーは直ちに廃止すると明言。
知事給与の3割、退職金の5割をカットすることを明らかにした。

一方、金沢氏は18日夜、斎藤氏の当選確実の一報に「(政策や考えを)伝える時間がもう少しだけでもあれば」と述べ、
悔しさをにじませた。斎藤氏に向けて「若い知事だし、県政全体や兵庫のことを十分に知ってほしい」と述べた。
事務所で目の前に座っていた井戸知事には「申し訳ありませんでした」と頭を下げた。
井戸知事は報道陣に「選挙で『県政の刷新』の言葉に踊らされた」と不機嫌そうに語った。