一つの年が死に、新しい年が生まれる
何事にも始まりがあり終わりがある
個の終わり、集団の終わり、世界の終わり
そうした「滅び」を意識するたび体全体がピリピリする
俺たち生き物はみな破滅を運命づけられて生まれてくる
逃げようとしてもどこにも逃げ場なんてない
死や老いや病や別離・喪失の苦しみを薄く薄く伸ばして
何十年もかけて少しずつ味わわされてるわけだ
ときどき正気に戻ると人間はそのことを思い出して底なしの絶望感に襲われる
今また、その絶望の深淵が真っ暗な口を開けて俺を飲み込もうとしている
いくら眠ろうとしても、嫌なイメージばかりが頭の中で何度も浮かび上がってくる
酔いたくて久々に白ワインや日本酒をたくさん飲んだらおいしかった
でも、酔うとなんだか余計に気が滅入ってきた
この牢獄から抜け出したい この世もあの世も嫌だ
心の平穏はどうすれば手に入るのか
幼い子供をナイフで切り刻んで苦しめて殺したら、
自分が生きている喜びを実感できたりするんだろうか